雑記/西巷説百物語 読了(その3)
雑記/西巷説百物語 読了(その3)
4作目は、前説百物語(さきのこうせつひゃくものがたり)。
又市が百介と出会う前の駆け出し?の頃の話。
青臭い又市、ギリギリで行き当たりばったり?の仕掛け。
そのギリギリ感がハラハラするし、悩める又市が初々しいし、
仲間との掛け合いがシリーズで一番笑えるし、また、説教
じみていてよい(ここら辺も深いです)。

寝肥、周防大蟆、二口女、かみなり、山地乳、旧鼠 の6編。
特に気に入った一編ってないのだが、全体を通して連作
しているので、この巻自体がよいです。そりゃないやろ的な
仕掛けと後日談が笑えるし、切ないしで。
最後の一編・旧鼠は、狐者異に繋がる話で、
”御行の又市”を作った話。

5作目が、西説百物語(にしのこうせつひゃくものがたり)。
又市の義兄弟である靄船の林蔵の関西での仕掛け話。
外伝的な話かなあと思うし、ネタ切れ補充的なところもあるような気もするが、
犯人探し・自白探し的な話で少し趣向を変えた感じで、まあありかなと。

桂男、遺言幽霊水乞幽霊、鍛冶が嬶、夜楽屋、溝出、豆狸、野狐 の7編。
結局、最後の野狐でオールスター登場みたいな感じで、すごく懐かしく、
うーん、次はどうするんだろ~。
西巷説百物語、シリーズ中ではあんまり印象が薄い作品になるのだろうけど、
新作が出るたんびに、最初から読み直したくなるシリーズ。
長編シリーズの方は、まあ、こっちはこっちでいろいろ書きたいが、また今度。


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